はじめに:札幌で発達障害のある子に合う中学校を探すには?

札幌で発達障害のある子に合う中学校を探す際には、学校の教育方針やサポート体制を丁寧に確認することが大切です。
特別支援学級や通級指導教室(まなびの教室)の有無、公立・私立・特別支援学校などの選択肢を比較検討することで、子どもの特性に合った学びの場を選ぶことができます。
また、学区制度や通学条件も考慮しながら、将来の進路につながる学校を選ぶことが重要です。
もくじ
この記事の筆者について
筆者: こさか
- 札幌市で障がいをお持ちの方の相談員をしております。
- 主な業務は障害福祉サービスの調整(ヘルパー調整やグループホーム入居のお手伝い、病院や役所等への連絡)をしております。
- 山登りやボルダリングが大好きです
札幌市内で発達障害を支援する中学校の種類と特徴
前提:札幌市の発達障害教育の基本方針
前提として、札幌市は発達障害のある子どもが安心して学べる環境づくりを基本方針としており、その中心にあるのが「共生社会の実現」であり、通常学級に在籍しながら必要に応じて特別支援を受けられる仕組みを整えています。
環境づくりの例
- 特別支援学級や通級指導教室を設置し、学習や生活面での困りごとに応じた支援を行っている
- さらに、合理的配慮を通じて、授業の進め方や課題の工夫、ICT活用など柔軟な学習支援を取り入れている
こうした基本方針に基づき、札幌市は「子ども一人ひとりの特性を尊重し、自立と社会参加を支える教育」を目指しています。
保護者が確認すべきサポート体制
発達障害のある子どもに適した中学校を選ぶには、保護者がサポート体制を具体的に確認することが不可欠です。
特に注目すべきは、下記の3点です。
- 特別支援学級や通級指導教室の設置状況
- 個別の教育支援計画の有無
- 専門スタッフ(特別支援教育コーディネーターやスクールカウンセラー)の配置
他にも、学校行事や部活動への参加方法、合理的配慮の具体例(課題量の調整、休憩スペースの確保など)、教育委員会や地域の相談センターと連携しているかどうかも確認しておくと安心です。
これらの体制を事前に把握することで、子どもが無理なく安心して通える環境を整えることができます
札幌市では、発達障害のある子どもが安心して学べるよう、多様な選択肢が用意されています。
- 公立中学校の特別支援学級や通級指導教室
- 通常学級での合理的配慮
- 特別支援学校、
- 私立校、フリースクール など
それぞれの特徴を理解し、子どもの特性に合った学びの場を選ぶことが大切です。
公立中学校の特別支援学級
札幌市の公立中学校には、発達障害を含む特別な教育的支援を必要とする生徒向けに「特別支援学級」が設置されています。
特別支援学級では、少人数での学習や生活支援が行われ、専門の教員が子どもの理解度や特性に合わせて指導します。
通常学級と連携して学習活動や行事に参加する機会も多く、子どもが社会性を育みながら安心して学べる環境が整っています。
例えば、国語や数学を特別支援学級で基礎から学びつつ、体育や音楽は通常学級で仲間と活動するなど、柔軟な組み合わせが可能です。
通級指導教室(まなびの教室)の利用方法
札幌市には、発達障害のある生徒が在籍する通常学級に通いながら、必要に応じて「通級指導教室(まなびの教室)」で個別支援を受けられる制度があります。
まなびの教室では、学習上のつまずきや対人関係の課題を専門教員と一緒に練習でき、子どもの得意・不得意に合わせた指導が行われます。
利用には保護者と学校が教育委員会を通じて申請を行う必要があり、決定後は週に数時間程度の通級が認められます。
通常学級に在籍しながら追加の支援を受けられるため、「できるだけ同級生と一緒に過ごしたいが、学習面ではサポートが必要」という子どもに適しています。
通常学級で受けられる合理的配慮
発達障害のある生徒は、通常学級に在籍した場合でも「合理的配慮」を受けることができます。
合理的配慮とは、子どもが学びやすく、安心して学校生活を送るために行われる調整のことです。
例えば、授業中にタブレットや拡大教科書を使えるようにする、指示を口頭と文字で併用する、休憩をこまめに取れるようにするなどが挙げられます。
札幌市では、担任や特別支援コーディネーターが中心となって、保護者と相談しながら支援方法を決定します。
特別支援学級に入らなくても、通常学級で可能な範囲のサポートを受けられる点は、選択肢を広げる大きな利点といえます。
特別支援学校の特徴と対象
札幌市には、発達障害を含む障害のある子どもを対象とした「特別支援学校」も設置されています。
特別支援学校では、一人ひとりの特性に応じた個別の教育計画が作成され、生活習慣や社会性の育成、将来の進路につながる職業体験など、実践的な学びを重視しています。
対象となるのは、通常学級や特別支援学級での支援だけでは十分に学習や生活が難しいと判断された子どもです。
例えば、発達障害と併せて知的障害があるケースや、集団活動が著しく困難な場合が挙げられます。
専門的な環境で学ぶことで、子どもが自信を持ち、自立につながるスキルを育てやすい点が大きな特徴です。
私立中学校・フリースクールの可能性
札幌市内には、公立校以外に私立中学校やフリースクールも存在し、発達障害のある子どもに新たな選択肢を提供しています。
私立中学校では少人数制や独自の教育方針に基づいた柔軟な学習環境を整える学校もあり、個別の対応を相談できるケースがあります。
また、不登校や集団生活に困難を感じる子どもには、フリースクールが安心できる居場所となる場合もあります。
例えば、学習の遅れを補うために個別指導を行うフリースクールや、体験活動を中心に社会性を育てる場があり、子どもの特性に応じて選ぶことが可能です。
公立校だけにとらわれず、広い視野で進学先を検討することが重要です。
札幌の中学校における発達障害支援の具体例
札幌市の中学校では、発達障害のある生徒が安心して学べるように、学習面や生活面の支援体制が整えられています。
例えば、授業中の配慮や課題の工夫、ICTの導入による学びやすさの確保が進められており、生活面でも学校生活や友人関係を支える仕組みがあります。
また、専門スタッフや相談窓口を活用することで、保護者と学校が連携しながら継続的に支援を受けられる環境が整っています。
学習サポート(授業・課題・ICT活用)
札幌市内の中学校では、発達障害の特性に合わせた学習サポートが導入されています。
授業では、黒板の文字を大きく示したり、口頭説明を補助プリントで補ったりする工夫が行われます。
また、課題提出についても量を調整したり、提出期限を柔軟に設定したりすることで、生徒が自分のペースで取り組める環境が作られています。
さらに、タブレットやパソコンを活用したICT教育も広がっており、音声読み上げソフトや学習アプリを利用することで、読み書きが苦手な生徒でも理解を深めやすくなります。
このように、個別の学習ニーズに応じた合理的配慮が積極的に実施されています。
生活支援(学校生活・友人関係)
学校生活における支援も重要です。
札幌市の中学校では、発達障害のある生徒が安心して過ごせるように、担任や特別支援コーディネーターが日常的にサポートしています。
休み時間の過ごし方を一緒に考えたり、教室環境を落ち着けるように調整したりすることで、安心感を持って学校生活を送れるよう配慮しています。
また、友人関係のサポートとして、同級生に発達障害への理解を促す取り組みや、グループ活動での役割分担を工夫するなど、孤立を防ぐ工夫も行われています。
こうした支援により、学習だけでなく学校生活全般で自信を持ち、安心して成長できる土台が整えられています。
利用できる相談窓口や専門スタッフ
札幌市では、発達障害のある中学生や保護者を支えるために、多様な相談窓口や専門スタッフが配置されています。
各中学校には特別支援教育コーディネーターやスクールカウンセラーが在籍し、学習や生活に関する悩みを相談できます。
また、市教育委員会が設置する「発達支援教育相談センター」では、学区や進路に関する相談が可能です。
さらに、必要に応じて医療機関や発達支援センターと連携し、より専門的な支援につなげることもできます。
このように、学校と外部機関が連携することで、保護者が一人で抱え込まずに安心して相談し、子どもに合った支援を継続的に受けられる体制が整っています。
公立・私立・特別支援学校の比較と選び方
札幌市で発達障害のある子どもの中学校選びを考える際、公立・私立・特別支援学校にはそれぞれ異なる特徴があります。
学習支援体制や友人関係の築きやすさ、通学の利便性、卒業後の進路など、学校ごとに重視している点が異なるため、
家庭の希望と子どもの特性に合った環境を比較検討することが重要です。
学習環境と授業内容の違い
発達障害のある子どもにとって、学習環境は適応や成長に大きな影響を与えます。
- 公立中学校:地域の学区に基づいて通学するため、特別支援学級や通級指導教室(まなびの教室)が整備されている学校では、通常学級と行き来しながら学べる柔軟な仕組みが特徴
- 私立中学校:独自の教育方針を持ち、少人数制やICT活用に力を入れる学校もあり、個別の配慮が得やすいケースがある
- 特別支援学校:発達障害や知的障害に応じたカリキュラムを導入し、学習ペースを丁寧に調整できる点が強み
子どもの学び方に合った教育内容を比較することで、無理なく力を伸ばせる環境を見つけることができます。
卒業後の進路の違い
中学校卒業後の進路は、どの学校を選ぶかによって大きく異なります。
- 公立中学校:多くの生徒は全日制高校や定時制高校へと進学します。発達障害のある生徒も、支援を受けながら一般入試に挑戦するケースが増えています。
- 私立中学校:中高一貫校であることが多く、内部進学により安定した学習環境を継続できるメリットがあります。
- 特別支援学校:中学部を卒業した場合は、高等部への進学が基本となり、将来的には職業訓練や就労支援プログラムにつながります。
それぞれの進路は「学習の継続」「就労準備」「社会生活の自立」など目的が異なるため、早い段階から将来像を意識した選択が求められます。
子どもの特性に合わせた判断基準
最も重要なのは、子どもの特性に合った学校を選ぶことです。
例えば、
- 注意の持続が難しい場合は少人数制の私立校や特別支援学校が適していることがある
- 逆に、友人関係の広がりを重視したい場合は地域の公立中学校で通常学級に在籍しつつ、必要なときに通級指導教室を利用する選択が有効
- 学習面で突出した得意分野がある場合は、私立校の独自プログラムが力を伸ばす可能性もある。
判断の際には「子どもが安心して通えるか」「将来の進路にどのようにつながるか」という視点を持つことが大切です。
保護者が学校見学や相談窓口を積極的に活用し、複数の選択肢を比較することで、納得感のある進路選びにつながります。
札幌市で発達障害のある子を中学校に通わせるための手続き

札幌市で発達障害のある子を中学校に通わせる際には、通常の入学手続きに加えて、特別支援学級や通級指導教室を希望する場合の申請や相談が必要となります。
学校の種類や支援内容を理解したうえで、教育委員会や学校に早めに相談することが円滑な進学につながります。
ここでは入学手続きの流れや学区制度、相談窓口の活用方法を整理します。
入学の流れと必要書類
札幌市内の公立中学校は基本的に小学校の学区に基づき指定されます。
発達障害のある子も通常の入学通知が送付され、入学の基本的な流れは変わりません。
ただし、特別支援学級や通級指導教室(例:「まなびの教室」)を希望する場合は、小学校在籍時からの教育支援計画や個別の指導計画をもとに、保護者・学校・教育委員会での事前協議が行われます。
必要書類
- 入学通知書
- 健康診断票
- (場合によっては)医師の意見書や心理検査の結果 など
早い段階で担任や特別支援コーディネーターに相談することで、子どもに合った学びの場を確保しやすくなります。
学区制度と学区外通学の仕組み
札幌市の公立中学校は学区制に基づき進学先が決まります。
しかし、発達障害の特性に応じて、学区外の中学校に通うことが認められる場合もあります。
たとえば、特別支援学級や通級指導教室が学区内に設置されていない場合、教育委員会に申請することで学区外通学が可能となります。
申請には「学区外就学願」などの書類を提出し、教育委員会の承認を受ける必要があります。
実際には「通いやすさ」や「支援体制の充実度」を理由に希望する家庭も多く、年度内に複数回の申請受付期間が設けられています。
子どもの特性に合う環境を求める場合は、早めに情報収集し、学区外通学制度を活用することが有効です。
教育委員会・学校・相談センターの活用方法
発達障害のある子が安心して中学校生活を送るためには、行政や学校の相談窓口を積極的に利用することが大切です。
- 札幌市教育委員会:特別支援教育に関する相談窓口を設置しており、就学相談や学区外通学の申請についてアドバイスを受けられます。
- 各中学校の特別支援教育コーディネーター:保護者と連携しながら具体的な支援体制を整える役割がある
- 「子ども未来局 相談センター」や地域の発達支援センター:専門スタッフが学校選びや進学後のサポートについて助言を行う
複数の窓口を活用することで、子どもの特性に合った就学環境を実現しやすくなります。
札幌で発達障害のある子の中学校選びと進路支援
札幌で発達障害のある子が中学校に進学する際は、学校ごとの支援体制や卒業後の進路支援を見据えた選択が大切です。
公立・私立・特別支援学校にはそれぞれ特色があり、通級指導や相談窓口も活用できます。
さらに高校進学や就労支援につながる制度、保護者が利用できる支援サービスを知っておくことで、子どもの将来を安心して支えられます。
学校見学や説明会で確認すべきこと
発達障害のある子に合う中学校を選ぶには、実際に学校見学や説明会へ参加し、支援体制を確認することが重要です。
パンフレットやホームページだけでは分からない日常の雰囲気や先生の対応を知ることができます。
確認すると良いことの例
- 特別支援学級や「まなびの教室(通級指導)」の有無、ICT活用による学習支援、学校全体の理解度などを直接質問する
- 在籍生徒や保護者の声を聞く →学校生活での安心感をイメージしやすくなる可能性有
- 学区外からの受け入れ可否や進路指導体制に →後の選択肢を広げることができる
つまり、事前の情報収集と現場での確認が子どもの安心につながります。
高校進学や就労支援につながる制度
中学校卒業後の進路を見据えるなら、札幌市が提供する進学・就労支援制度を理解しておくことが大切です。
- 発達障害のある生徒には、高校進学時に特別入試や合理的配慮が認められる場合がある
- 特別支援学校中学部を経た場合は、高等部や職業訓練への道が整っている
- 地域のハローワークやジョブカフェでは、就労体験や職業準備プログラムを利用でき、将来の就職につながる支援を受けられます。
例えば、札幌市教育委員会の「進路支援室」や北海道発達障害者支援センターとも連携して進路相談が可能です。
このように、中学校選びの段階で高校・就労支援までを意識することが、子どもの将来を支える具体的な準備となります。
保護者が利用できる支援サービスと相談機関
子どもの中学校生活を支えるためには、保護者自身が利用できる支援サービスや相談機関を知っておくことも欠かせません。
理由は、専門家の助言や同じ立場の保護者とのつながりが、子育ての不安を軽減するからです。
- 札幌市には教育相談センター、スクールカウンセラー、地域の発達障害者支援センターがあり、学校生活や進路に関する相談ができる
- 「親の会」やNPO団体では情報交換や学習会が開催され、実際の体験談から有益な情報を得られる
- 福祉サービスとして放課後等デイサービスを活用すれば、学習や生活面の補完支援を受けられる
つまり、学校と家庭だけで抱え込まず、地域の支援ネットワークを広く利用することが、子どもの安定した成長に結びつきます。
まとめ|札幌で発達障害のある子が安心して通える中学校を選ぶために
発達障害のあるお子様の進学は、多くの情報と手続きが伴うため、保護者の方々にとって大きな負担となりがちです。
しかし、札幌市には公立・私立・特別支援学校といった多様な選択肢と、それを支える充実した支援体制が整っています。
本記事で解説した重要なポイントを再確認し、お子様の未来に向けた具体的な一歩を踏み出しましょう。
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「高校からでは遅い」 進路は中学入学前から意識する
お子様にとって本当に合った学びの場を選ぶためには、中学校卒業後の進路を早い段階で見据えることが不可欠です 。
将来の目標設定: 高校進学(全日制、定時制、高等部)や就労支援といった、卒業後の具体的な進路を意識して中学校の種類を選びましょう 。
支援制度の理解: 進路支援室やハローワークなどの就労支援プログラムなど、将来につながる地域の制度を早めに調べておくことが、スムーズな移行につながります 。
現場の確認: 学校見学や説明会には必ず参加し、パンフレットにはない特別支援学級や通級指導教室(まなびの教室)の実際の雰囲気や、先生方の理解度を直接確認しましょう 。
合理的配慮の具体化: 通常学級に在籍する場合でも、伝え方の工夫や課題量の調整といった「合理的配慮」を学校が提供できるかを確認してください 。 -
子どもの特性に合った「支援体制」を最優先で選ぶ
学校の知名度や立地ではなく、お子様の特性や性格に合った支援が提供されるかどうかが、中学校生活の安心感と成長に直結します 。
-
一人で抱え込まず、外部の支援ネットワークを徹底活用する
中学校への進学は、小学校の段階からの早期相談と手続きが円滑なスタートの鍵となります 。
学校内の専門家: まずは小学校の担任や特別支援教育コーディネーターに相談し、中学校の特別支援教育コーディネーターと連携を取り、支援計画を立てましょう 。
外部機関の活用: 札幌市教育委員会には就学相談、発達支援センターには専門的な助言を求めることができます 。さらに放課後等デイサービスや「親の会」といった地域の支援も広く利用し、家庭だけで問題を抱え込まないことが大切です 。
お子様にとって最高の学校生活を見つけるために、まずは現在在籍している小学校の特別支援教育コーディネーター、または札幌市教育委員会へご相談ください。
一歩踏み出すことで、将来を見据えた安心できる道筋が必ず見えてくるはずです。
迷ったら、いますぐ行動を。
改めて、本サイト「札幌の「大人の発達障害」お助け窓口」では就職活動以外でも、発達障害に関連する困りごと、皆さんの助けとなれる情報を今後も掲載しております。
何か気になるトピックがありましたら、一緒にお読みいただけますと幸いです。
それでは、またどこかでお会いいたしましょう。