人間関係

職場でうまくいかないのは“甘え”じゃない「グレーゾーン」の特性とは

「最近、職場がつらい」と感じているあなたへ

  • 何度も確認したのにミスをしてしまう
  • 報連相がうまくできずに怒られる
  • 同僚との雑談が苦痛で、仕事の後は疲れきって動けない

 

そんな日々が続いていると、「自分だけがうまくできないのは甘えなのかも」と思ってしまうかもしれません。

 

しかし、そう感じてしまう背景には、もしかすると“発達障害グレーゾーン”という特性が関係している可能性があります。

 

グレーゾーン」とは、医学的な診断がつかないけれど、日常生活や仕事の場面で困りごとが多く、見えないつまずきを抱えている状態を指します。

 

本記事では、そのグレーゾーンという状態の特徴や、職場で感じやすいつらさ、そしてどうすればその苦しさから抜け出すきっかけがつかめるのかをご紹介します。

 

誰にも相談できない」「理解してもらえない」と感じている方が、少しでも安心して次の一歩を踏み出せるようなヒントをお届けします。

 

「グレーゾーン」とは?

一見すると問題なく働いているように見えても、心の中では「なぜ自分はこんなに疲れるんだろう」「なぜ人と同じようにできないんだろう」と悩んでいる方がいます。

 

そんな方が抱えているかもしれないのが、“グレーゾーン”と呼ばれる特性です。

 

発達障害と診断されないけれど困りごとがある状態

医師の診断には至らないものの、日常生活や仕事の場面で強い生きづらさを感じている状態を「グレーゾーン」と呼びます。

 

発達障害として、診断を受けていない場合や、診断基準に満たない場合でも、生きづらさの困りごとを抱えている人がいます。

 

そうした人は、正式な支援につながりにくく、自分でも説明しにくい「なんとなくの違和感」や「言葉にしづらい苦しさ」を感じることが多いのです。

 

自己判断で気づく人が増えている理由

インターネットやSNSの普及により、発達障害に関する情報にふれる機会が増えたことで、自分の傾向や困りごとに気づく人が増えてきました。

 

これ、自分のことかも」と共感できる投稿や体験談を見て、自覚するケースも少なくありません。

 

ただし、気づいたとしても、どう対応すればいいのか分からない、という悩みも増えています。

 

周囲からは「普通」に見えるけれど…

グレーゾーンの困りごとは外から見えづらく、努力では解決できないことも多いのに、周囲には「普通に見える」ことがよくあります。

そのため、「どうしてできないの?」「やる気がないの?」と誤解されやすいのです。

それにより、自分でも「自分はダメなんじゃないか」と思い込んでしまうことがあります。

 

職場で起こりがちなグレーゾーンのつまずき

グレーゾーンの特性を持つ方にとって、働く場面は多くの“見えない壁”と直面する場所です。

 

ここでは、職場でよく起こりがちな困りごとを具体的に紹介します。

 

ミスが多い、報連相が苦手、指示の意図がわからない

毎日の業務に一生懸命取り組んでいても、確認漏れやうっかりミスが繰り返されてしまう。

 

上司からの指示がうまく理解できず、自分なりに動いた結果「それじゃない」と叱られてしまう。

 

報告や連絡のタイミングが分からず、後手後手に回ってさらに信頼を失う。

 

その積み重ねで、自信をなくしてしまったり、職場で孤立してしまったりする方も少なくありません。

 

たとえば、上司に話しかけられるだけで緊張して言葉が出なくなったり、休憩中の会話が怖くてトイレにこもってしまうといったケースもあります。

 

疲れやすく、業務後はぐったり

職場ではなんとか集中して過ごしていても、仕事が終わると家では何も手がつかないほど消耗している。

 

周囲の人は元気に仕事終わりを楽しんでいるのに、自分だけがくたくたで動けない──そんな状態に心当たりはありませんか?

 

仕事中、過剰な緊張状態が続いたり、人とのやりとりでエネルギーを消耗しやすかったりする特性があると、見た目以上に疲労が蓄積しやすいのです。

 

人間関係のストレスが大きい

他人との距離感や雑談の空気感、ちょっとした冗談の受け止め方など、職場では高度なコミュニケーションが求められる場面が多くあります。

 

それがうまくできず、ぎこちない印象を持たれたり、誤解されて距離を取られてしまったりすることも。

 

悪気はないのに空気が読めていないと思われる」「仲良くしたいのに会話が続かない」といった悩みを抱えている方も多く見られます。

 

 

つらさをひとりで抱えないために

誰にも相談できない」「理解されない」と感じながら、ひとりで悩みを抱えていませんか?

 

ここでは、グレーゾーンの特性を持つ方が感じやすい“孤立感”と、それに対する具体的な向き合い方をご紹介します。

 

職場では相談しにくい“見えない困りごと”

上司や同僚から「もう少し頑張ればできるでしょ」といわれてしまうと、それ以上相談できなくなってしまいます。

 

しかも、「自分だけができない気がする」「甘えているように思われたらどうしよう」と考えてしまい、なおさら声をあげにくくなってしまうものです。

 

実際、こうした“見えにくい困りごと”を抱えたまま働き続け、心身の不調をきたすケースもあります。

 

家族や友人にも理解されにくい現実

職場だけでなく、身近な家族や友人に話しても、「そんなの誰でもあるよ」「考えすぎじゃない?」と返されてしまい、理解されていないと感じることもあるでしょう。

 

すると、ますます誰にも話せなくなり、自分のつらさを内側に閉じ込めてしまいがちです。

 

グレーゾーンでも利用できる支援の存在

グレーゾーンといわれる人が利用できる支援機関やプログラムがあることは、意外と知られていません。

 

診断を受けていないから無理だろう」と思い込まずに、まずは情報を知ること、相談できる場所があることを知るだけでも、大きな安心につながります。

 

 

ディーキャリアができること

ここでは、札幌市の就労支援事業のディーキャリアができることをお伝えします。

 

発達障害に特化した支援プログラム

ディーキャリアでは、発達障害に特化した就労支援プログラムを展開しています。

 

本人の特性や困りごとを丁寧にヒアリングしたうえで、日常生活や職場での課題に合わせた実践的なトレーニングやサポートを行っています。

 

なんとなく働きづらい」「自分に合う働き方が見つからない」という方でも、一歩ずつ整理しながら進める仕組みが整っています。診断の有無に関わらず相談・利用が可能

 

まだ診断は受けていない」「病院に行くのはハードルが高い」という方も、まずは気軽に相談が可能です。

 

相談員が丁寧にお話を伺いながら、必要なサポートや今後の方向性を一緒に考えていきます。

 

利用の第一歩は、「ちょっと話を聞いてもらいたい」からで大丈夫です。

 

安心して話せる面談と個別サポート

自分の気持ちを話すのが苦手」「何から相談すればいいか分からない」という方も安心してください。

 

ディーキャリアの面談では、まず「聞くこと」を大切にしています。どんな困りごとでも、あなたのペースで話せるよう寄り添った対応をしています。

 

支援内容も一人ひとりに合わせて設計されているため、「こうしなければならない」という負担を感じず、自然体で前に進むことができます。

 

まとめ:自分を責めないで。支援につながる一歩を

努力しているのに空回りしてしまうと、「自分が悪いんじゃないか」と責めてしまう気持ちになるのは無理もありません。

 

でも、それはあなたが悪いのではなく、今の環境ややり方が合っていないだけかもしれません。

 

視点を少し変えたり、信頼できるサポートを得るだけでも、働きやすさは大きく変わっていく可能性があります。

 

もしかしたら、自分に合う方法があるかもしれない」──その小さな気づきが、前に進むきっかけになります。

 

不安や違和感をそのままにせず、ぜひ一度ご相談ください。

 

あなたの「働きやすさ」を一緒に見つけていくことが、ディーキャリアの役割です。

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